大久保賢一@畿央大学のブログです。特別支援教育、応用行動分析学(ABA)、日々のつぶやき等。
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少し間が開いてしまいましたが、引き続き平成22年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」に関してです。

調査結果はこちら→クリック

最後は、その中の「不登校」について簡単にまとめておきたいと思います。

まずは、発生率の推移です。

発生率

↑クリックしてください

不登校の児童生徒数のデータも出ていますが、子ども全体の数が減ってきているため、推移を知るためには、やはり「発生率」を見なければなりません。

図を眺めると、「横ばい」。
増えてはいませんが、決して減っているともいえないデータです。

次に学年別のデータ。

学年別
↑クリックしてください


これは見たままですが、「学年が進むにつれ、不登校の児童生徒は増加する傾向にある」というデータです。
特に、小6から中1にかけての増加が顕著です。


「不登校になったきっかけ」の中で、比較的割合が高かったのは・・・(p49参照)

「いじめを除く友人関係をめぐる問題」(15.2%)
「親子関係をめぐる問題」(10.7%)
「無気力」(21.7%)
「不安などの情緒的混乱」
(23.7%)


うーん、それでは「無気力」や「情緒的混乱」のきっかけは何なんだろう・・・??

私がかなり高い割合を占めているのではないかと思っていた「学業の不振」は8.3%でした。


次に、「不登校児童生徒への指導結果状況」(p50参照)。

登校できるようになった児童生徒は31.1%
登校には至らないものの、望ましい変化があった児童生徒20.6%


ということでした。
個人的には、「望ましい変化があった事例」はもっと増やせるのではないかと思いますし、そうなるような取り組みを検討する必要があると思います。


「登校できるようになった児童生徒に特に効果があった学校の措置」は・・・
突出して割合の高い項目は見当たりませんが、比較的割合の高かったものは以下のような項目。

スクールカウンセラー等が専門的に指導に当たった(8.5%)
保健室など特別の場所に登校させて指導にあたった(7.9%)
登校を促すため、電話をかけたり迎えに行くなどした(10.6%)
家庭訪問を行い、学業や生活面での相談に乗るなど様々な指導・援助を行った(10.4%)



学校外の機関等で相談・指導等を受け、指導要録上出席扱いとした児童生徒数は16,487名自宅におけるIT等を活用した学習活動を指導要録上出席扱いとした児童生徒数は81名いたというデータもありました。


最後に感想ですが、不登校の事例に取り組んでいると、ついつい「学校に行くこと」が最終的な目的になってしまいがちです。
しかし、重要なことは「学校に行って、何かを学び、達成感を得る中で本人が成長していくこと」であると思います。

「登校しているかどうか」は重要な従属変数であることは確かです。
しかし、そこだけに注目していては、重要なことを見落とす可能性があります。

支援に携わる者は、上に書いたような、「学び」、「達成感」、「本人の成長」といったような要因も併せて評価しながら、粘り強い検討を継続していくことが必要であると思います。




不登校ゼロの達成不登校ゼロの達成
(2006/03)
小野 昌彦

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【2011/08/24 07:53】 | 教育問題
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