大久保賢一@畿央大学のブログです。特別支援教育、応用行動分析学(ABA)、日々のつぶやき等。
引き続き、平成22年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」に関してです。

調査結果はこちら→クリック

今回の記事では、その中の「いじめ」について簡単にまとめておきたいと思います。

まずは、発生率の推移です。

発生率
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平成22年度でいずれの学校においても減少傾向が止まり、少し上昇傾向を示しています。
これは、単純に考えれば、「実数が増えたか」、あるいは「気づかれることが増えたか」のどちらか、あるいは両方の要因が影響していると思われます。

調査結果のP41にあるように、学校が実態把握のために行う「いじめに関するアンケート調査」の実施率が平成21年度は65.9%、平成22年度は90.4%と大幅に増加していることから考えれば、後者の要因が大きいのかもしれません。

もしそうだとすれば、学校は以前よりもいじめの把握に力を入れ始めているということであり、今回の「発生率」の上昇傾向は、学校の取り組みに焦点を当てるならば、むしろ肯定的に評価できるのかもしれません。


次に「いじめ発見のきっかけ」についてです。

いじめの発見

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「いじめ発見のきっかけ」は、「学校の教職員等が発見」が最も多かったという結果でした(51.4%)。
内訳が興味深く、最も多かったのは「アンケート調査など学校の取組により発見」(26%)で、なんと「学級担任が発見」(19.9%)を上回っていました。

担任の先生がいじめに気づくのは、なかなか難しいということなのでしょうか?
一方で、学校規模での「調査」というものが、まずまず機能していたことを示しているデータではあると思います。

「学校の教職員以外の情報より発見」は48.6%でした。
内訳は本人からの訴え(23.1%)、本人の保護者からの訴え(16.6%)がほとんどを占めており、本人以外の児童生徒からの情報がわずかにあるものの(5.1%)、その他の情報提供はほとんどなかったことが読み取れます。



以下、要点を箇条書き。

・いじめられた児童生徒の相談相手は「学級担任」が最も多く(69.6%)、次は「保護者や家族」(32.3%)
・いじめの態様として最も多かったのは「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われれる」(66.7%)
・いじめる児童生徒への対応で、最も多かったのは、「学級担任や他の教職員が状況を聞く」(87%)、次に多いのは「学級担任や他の教職員が指導」(70.6%)
・いじめられた児童生徒への対応で、最も多かったのは、「学級担任や他の教職員が状況を聞く」(90.9%)、次に多かったのは「学級担任や他の教職員が継続的に面談しケアを行う」(51.3) 

これらの結果が示していることは、やはり担任教師の役割はとても大きかったということだと思います。
しかし、違った視点で見れば、まだまだ「チームで対応すること」を検討する余地があるようにも思えます。


個人的に興味深かったのは、県別データの中の、熊本県の「いじめ認知率」と「いじめ解消率」が突出して高かったことです。
熊本県は、何か特別な取り組みをしているのでしょうか?

ご存じの方がおられれば、情報を教えていただければ有り難く思います。




【2011/08/10 17:52】 | 未分類
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