大久保賢一@畿央大学のブログです。特別支援教育、応用行動分析学(ABA)、日々のつぶやき等。
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「小さい頃からこだわりや多動がひどく本当に手がつけられなかった」
「教師から『親が甘すぎるからだ』と言われたので、自分の手が腫れ上がるまで子どもを叩いた。腫れ上がった自分の手を見て我に返った。それだけ叩いても何も解決しなかった」
「子どもが起きている時間帯に食事など取れたことがなかった」
「玄関から外に飛び出してしまうので、玄関に布団を敷いて寝ていた。やがて玄関は封鎖して家族は勝手口だけを使うようになった」
「行き先のない我が子のためにローンを組んで、『暴れても大丈夫な家』を建てた。しかし、その家は結局使われなくなっていった」
「『支援』は最も困っているときに提供されなかった」

これらはある「強度行動障害」と判定された方の親御さんの言葉です。
なぜ子どもに知的障害や自閉症があることによって、家族や本人の「生活の質」がこのように脅かされなければならないのでしょうか?

行動障害のほとんどは「学習されたもの」です。
したがって、適切なスキルを「再学習」していただいたり、あるいは問題行動が起こりにくく、適切な行動が起こりやすくなるような「環境設定」を行うことにより、行動障害は解決へと向かっていくと考えられています。

しかし、行動障害を作り出すのもまた周囲の環境なのです。
このような状況に置かれる方々を支えるための、そして、このような状況を可能な限り作らないための福祉であり教育なのだと、改めて強い責任感を感じました。

今年度、大阪府と和歌山県で強度行動障害支援者養成研修に携わらせていただくことになりました。

大阪と和歌山、それぞれ年内に6回の連続研修を行います。
大阪の案内はこちら(平成26年度強度行動障がい支援リーダー養成研修)
http://www.pref.osaka.lg.jp/sunagawa/sunagawa/oshirase.html

今週、大阪府の研修会がスタートしました。
第1回目の内容は、「目標設定と行動記録」。

「問題行動とは何が問題なのか?」
「支援の最終ゴールは、問題行動をなくすことなのか?」
「利用者さんのQOLを向上させるとは、具体的に何をどうすることなのか?」

など、少々抽象的なテーマではあったのですが、グループ内で具体的な形になるようディスカッションしていただきました。
「目標設定と標的行動の定義」は、6回の連続研修の中の「山場」であると思っていたのですが、何とか計画通り進めることができたように思います。

和歌山県のスケジュールが公開されればまたお知らせしたいと思います。
第1回は公開講座なので、どなたでも受講していただくことができます。
(もしかすると何かしらの条件がつくのかもしれませんが・・・)

これまでは鳥取と福岡を中心に行われていた強度行動障害支援者養成研修ですが、今年度から大阪・和歌山をはじめとして全国各地に少しずつ展開されていっているようです。

行動障害の理解と支援については、既に応用行動分析学やPositive Behavior Supportにおいて相当の蓄積があります。
このような知見を現場に浸透させ、施設職員さんと問題解決のプロセスを共有し、施設利用者さんの生活の質を向上させる仕事ができればと思います。

これらの事業は、次年度以降も継続して実施される予定です。
多くの福祉関係者の方にご関心を持っていただければと思います。

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【2014/07/11 11:53】 | お知らせ
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