大久保賢一@畿央大学のブログです。特別支援教育、応用行動分析学(ABA)、日々のつぶやき等。
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長い間、翻訳作業を行っていた本がついに先日出版されました。
私が筑波大学にいた頃から取り組んでいたので、かなりの期間です(^^;)

しかし、結果的に障害者権利条約への批准、そしてインクルーシブ教育が注目されている今のタイミングにピッタリの一冊になるのではと思います。


スクールワイドPBS―学校全体で取り組むポジティブな行動支援スクールワイドPBS―学校全体で取り組むポジティブな行動支援
(2013/11/22)
ディアンヌ A.クローン、ロバート H.ホーナー 他

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この本は、「Building Positive Behavior Support Systems in Schools: Functional Behavioral Assessment」を日本語訳したものです。
主に「学校における機能的アセスメントの実施と行動支援計画の立案」について書かれた本です。


Building Positive Behavior Support Systems in Schools: Functional Behavioral AssessmentBuilding Positive Behavior Support Systems in Schools: Functional Behavioral Assessment
(2003/01/28)
Deanne A. Crone、Robert H. Horner 他

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スクールワイドPBS(Positive Behavior Support)については、日本教育心理学会第55回大会で講演されたGeorge Sugai先生のこのスライドがわかりやすいかもしれません。→
クリック

本書は、特にこのスクールワイドPBSの「第3層」に位置づけられている個別的な支援に焦点が当てられています。
さらに、本書はこのような支援を持続的に実施するための「組織」に着目しているところにも特徴があります。
学校において、いかに「チーム」を作っていくか、そしてそのチームをマネジメントするためにいかに効果的・効率的にミーティングを行うかなど、具体的なポイントが押さえられています。

原本はアメリカにおいて出版されたものであるので、内容をそのまま日本の学校へ持ち込むことができない部分はあるかとは思いますが、参考になる部分は多いと思います。


参考までに目次を紹介

第1部 学校で機能的行動アセスメントを活用する−その背景と直面する課題−

第1章 学校内での機能的行動アセスメント−最近の動向−
1.はじめに
2.背景
3.校内にあるリソースやスキルの活用

第2章 問題行動に対するアセスメントや指導介入に関する考え方を変える

1.はじめに
2.アセスメント
3.指導介入

第2部 機能的行動アセスメントを学校組織に組み入れる−3人の子どもの事例を通して−

第3章 機能的行動アセスメントの実施
1.はじめに
2.アセスメントのプロセス

第4章 行動支援計画を立案する
1.はじめに
2.競合行動
3.文脈適合性
4.行動支援計画を個別化する
5.行動支援計画を文書化する

第5章 行動支援計画の評価と修正
1.はじめに
2.理論的根拠
3.評価に欠くことができない要素
4.データに基づく判断
5.維持プラン

第3部 機能的行動アセスメントの学校内での活用−よくある質問と配慮事項

第6章 誰が行動支援チームのメンバーになるのか?それぞれのメンバーに求められることは何か?

1.はじめに
2.行動支援チームの構成
3.行動支援チームのメンバー
4.行動支援チームの役割と責任

第7章 行動支援チームが、チームとして協働して仕事をするためにはどうすればよいか?
1.はじめに
2.組織的な体制
3.系統化された手順

第8章 行動支援チームが機能的行動アセスメントを実施する力量を校内でいかに高めていくか?
1.はじめに
2.法的要求事項とそれに伴う実行責任
3.学校内の力量を高めていくためのモデル
4.リーダーシップ・モデル


最後に、原著の著者の一人であるHorner博士の序文から一部を抜粋して引用。

「本書に書かれた手続きや実践法は、子どもに対して威厳と尊敬を持って接すること、ならびに行動変化を生み出す最先端の行動テクノロジーをもって対応するという2つの責務が一体化したものである。機能的行動アセスメントを実施する過程を通じて、子どもたちの存在は尊重される。この過程では、支援を個に合ったものにするために、ひとりひとりの子どもに合わせて、問題行動が機能してしまった経緯とその理由を明らかにし、指導介入は計画される。」




【2013/12/07 13:50】 | お知らせ
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