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大久保賢一@畿央大学のブログです。特別支援教育、応用行動分析学(ABA)、日々のつぶやき等。
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 5月13日(日)に大阪教育大学天王寺キャンパスにて、PBIS研究会を開催する予定です。
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内容は私のABA基礎講座、昨年度、徳島県の東みよし町立加茂小学校でコーディネーターをされてた樋口先生によるSWPBSの実践報告、APBS-Jメンバーの米国視察報告と盛りだくさんです。

懇親会も予定されています。

申し込みはこちらから→クリック

会場は定員200名と余裕がありますので、教員、心理師、研究者、学生、保護者問わず、多くの方々のご参加をお待ちしておりますm(_ _)m


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【2018/04/10 10:26】 | お知らせ
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このツイートに予想以上の反響があり、お気に入りは2万を超え、1万回以上のリツイートがありました。

気になったのは「この情報は親を追いつめる」、「やはり悲観的な親である自分が子どもの問題行動の原因であったか」、「障害のある親が悲観的になるのは当たり前」といった内容のリプライがたくさんついていて、これは説明を加える必要があるなあと思いました。

すでに
カイパパ通信blogにおいて補足記事を書いていただいておりますが(本当にありがとうございました)、私の方でも主に研究の文脈に関する説明を加えたいと思います。

もともとこの研究については、
Handbook of Positive Behavior Supportの第10章「Optimistic parenting: hope and help for parentins with challenging children」を読んでいるときに、その章の著者であるDurandらが著者達自身の研究を引用しているのを発見して、「後でちゃんと読もう」と思い、メモ代わりに元論文のリンクをツイートしたのが発端でした。
(この本はとても素晴らしい本なので、PBSに関心があって英語が読める方は是非)

引用されている元論文「
Future directions for children and adolescents with mental retardation」は、知的障害のある方に対する支援に関するレビュー論文であり、知的障害の定義や診断基準の変遷、生物学的・遺伝学的な介入の可能性と課題、早期介入、カリキュラム、コミュニケーションや社会的スキル、問題行動に対する支援、インクルージョンなどについてこの時点における研究蓄積の概要についてまとめられた内容となっています。

問題の箇所はP644のところで、「3年間に渡る前向き(prospective)研究によって、子どもの将来の問題行動に影響する要因について検討した」、「行動問題がより重篤化することを予測する要因を測定し、3歳から6歳までフォロー」、「驚くことに、3歳の時点における3年後の子どもの行動問題を予測する要因は、子どもの認知的能力や適応行動の程度ではなく親の悲観的態度(pessimism)であった」、「言い換えれば、子どもが3歳になるまでに子どもの行動に影響を与えることを諦めてしまった親は、後に困難な行動問題のある子どもを持つことになるということ」、「親の楽観的態度(optimism)は、子どもに対する保護因子(protective factor)としての役割を果たすかもしれない」と書かれてあります。

実はこの記述もThe California Association for Behavior Analysisという学会の研究発表からの引用で(つまり最初に読んだ本の内容は孫引き)、その研究発表「Preventing behavior problems」に関わる資料は、インターネット上では見つけることはできません。

したがってデータそのものを確認できる状況ではなく、研究デザインやデータ収集方法やデータの信頼性なども検証できないのですが、まあここで重要なのは著者であるDurandたちがこの研究を引用して主張したかったことであると思います。

前述したHandbook of Positive Behavior SupportにおいてDurandらは家族支援の障壁となり得る要因として、家族のストレス、親への高すぎる要求水準、親が介入効果を実感できないこと、セラピストとの関係性、親の社会経済的状況、脆弱なソーシャルサポートなどを指摘していますが、その中の1つとして「親の悲観的態度や自信のなさ」をあげており、そこには付加的な支援が必要であることを主張しています。

(この章では「悲観的思考」の例として、子どもをスーパーマーケットに連れて行くことを取り上げ、実際には買い物の種類や時間の長さによって行動は変わるのに「買い物は何もかも全部ダメ」と考えたり、実際には少しずつ適応的な行動が増えてきているのに「うちの子どもはいつまで経ってもずっとダメ」と信じ込んでいる親をあげています)

Durandらの解説においては、少なくとも「親の悲観的思考や自信のなさ」をスケープゴートにするような意図は感じられず、支援の必要性と支援の可能性を主張している文脈であると読み取れます。

Durandらは「
Helping Parents With Challenging Children: Positive Family Intervention Facilitator Guide」という本において、PBSに認知行動療法的なアプローチを組み合わせたPositive Family Intervention(PFI)というアプローチについて紹介しています。
(私はまだちゃんと読めていませんが、保護者と一緒に機能的アセスメントに基づく子どもの行動支援計画を立案しながら、親の悲観的思考に対しては認知再体制化を組み合わせて実施するようなアプローチのようです)

以上のことを踏まえて、重ねて私から伝えておきたいことは・・・

・「子どもに自閉症や行動障害があって、その結果親が自信を持てず悲観的になると行動障害が悪化する」ということを示している研究ではない
・親になる以前から元々悲観的に物事を捉える傾向のあった人は、親になったときに通常のペアトレなど単独のアプローチではあまり効果が期待できないので付加的なサポートが必要
・「特に悲観的な親に付加的な支援が必要」、「というかそこからやる必要のあるケースもある」という当たり前のことを示している研究である、ということです。


子どもに知的障害や発達障害あって、かつ子どもが問題行動を示していたら、どんな親だって程度の差はあれ自信をなくして悲観的になるのは当たり前です。

重要なのは「悪者さがし」ではなく、家族が置かれている状況や家族メンバーそれぞれの特性に合わせ、家族をエンパワメントして家族のQOLを向上させることです。
「親の悲観的思考と自信のなさ」を「支援ニーズ」と捉え直し、支援のバリエーションを増やすことに繋げなければなりません。




【2018/02/28 09:48】 | 未分類
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実はこの3月にPositive Behavior Supportの国際組織であるAPBSに申請を行い、「APBS Network JAPAN」という日本でPBSの研究や実践や啓発を進めていこうという組織を立ち上げました。
http://www.apbs.org/network-preview.html

その「APBS Network JAPAN」が主催する初めての研究会ということになります。
元々松山康成先生達をはじめとする現場の先生方で立ち上げておられたPBIS研究会を土台として、スタートすることになります。

1月28日(日)の午後から横浜でやります。
まだ参加者の枠に少しだけ余裕があるようですので、お早めにお申し込みをいただければと思います。
https://pbisparty.jimdo.com/

私は時間は短いですが、入門セミナーということで行動支援の基本的な概説をさせていただく予定です。

しかし、何と言っても目玉は石黒康夫先生と松山康成先生の実践発表であると思います。

ABAやPBS、そしてSWPBSなどに関心がある方は是非お越しください!



【2017/12/13 12:21】 | お知らせ
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平成29年11月18日(土)13:30~から畿央大学の冬木記念ホールで「日本におけるインクルーシブ教育の最前線と研究の課題」というお題でフォーラムを開きます。

参加費は無料です。
申し込みはホームページの案内をご参照ください。
http://www.kio.ac.jp/upcomingevents/20180831/

チラシのリンク
http://www.kio.ac.jp/wp-content/uploads/2017/08/945c8381f9bbb601a567570b0e3c3597.pdf

内容は以下の通り。
私も登壇予定。
ここ数年取り組んできたダイバーシティ教育やSWPBSの研究を紹介して、インクルーシブ教育に絡めて話題提供しようと思います。

まだ若干の空きがあるようですので、ご関心をお持ちの方はお早めにお申し込みくださいm(_ _)m



〇13:30~14:30【基調講演】
日本における特別支援教育の現状と展望
 ―特別支援教育の現状、次期学習指導要領、教員の専門性向上など―
    講師:山下 直也 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課課長補佐

〇14:40~16:30【フォーラム】
◆提案
・日本におけるインクルーシブ教育の最前線  渡邉 健治 畿央大学教授
・畿央大学におけるインクルーシブ教育研究の到達点と課題  大久保 賢一 畿央大学准教授
・特別支援教育の地域支援研究の現状と課題  相澤 雅文 京都教育大学教授

◆指定討論
・中井 和代 奈良県立教育研究所特別支援教育部長
・井坂 行男 大阪教育大学教授

◆コメンテータ  宮崎 英憲 東洋大学名誉教授


〇16:45~18:30 情報交換会
事前申込み制 (会費500円当日徴収 先着100名)




【2017/11/05 11:25】 | お知らせ
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 8月6日(土)@奈良、8月8日(月)@徳島、8月9日(火)@畿央大学で実施したJoe先生のPBSワークショップ無事に終了しました。
いずれの会場においても多くの方々にご参加いただき、大変意義深い学びの時間を過ごすことができたと思います。

Joe先生のお許しを得て、当日に配布した資料を公開します。
奈良県と畿央大学で実施した家族支援の4時間ワークショップ、そして徳島県で実施したSWPBSの6時間ワークショップのものの2点です。

資料はこちら→クリック

非常に時間がない中での翻訳作業であったため、ゼミ生に手伝ってもらったり、チェックが不十分であったりして、誤訳も数カ所あります。
日本語の不自然さや数カ所の誤訳はお許しください(ワークショップにおいては、気づいた範囲で誤訳はその場で訂正しました・・・)。



【2016/08/12 10:03】 | お知らせ
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明日からカナダのブリティッシュコロンビア大学の「ジョー先生」ことJoseph Lucyshyn博士をお招きしての家族支援と学校支援をテーマとしたワークショップツアーの始まりです。

BCBAとしてバンクーバーでご活躍されている館真理子先生の通訳付きです。

8月6日(土)には奈良県発達障害者支援センターでぃあで家族支援のワークショップ
http://deardeer.hozanji-wel.org/k2016.08.03.pdf
(満員御礼)


8月8日(月)には徳島県でSWPBSのワークショップ
(既に県内の先生方で満員御礼のため非公開)



8月9日(火)に畿央大学で家族支援のワークショップやります。
http://www.kio.ac.jp/upcomingevents/20160809/


8月9日(火)の畿央大学のワークショップには、まだ若干の参加定員のゆとりがあるようです。
原則的には先着順ですので、関心をお持ちの方は是非早めのお申し込みをお薦めいたします。

対象は教師、福祉関係者、保護者と基本的にどなたでもOKです。


【2016/08/05 14:31】 | お知らせ
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超久しぶりのブログ更新。

8月9日(火)に畿央大学でワークショップやります。
http://www.kio.ac.jp/upcomingevents/20160809/

カナダのブリティッシュコロンビア大学の「ジョー先生」ことJoseph Lucyshyn博士をお招きしての家族支援をテーマとするワークショップです。

BCBAとしてバンクーバーでご活躍されている館真理子先生の通訳付きです。

私は主にグループワークのお手伝いに入る予定です。

以前、2013年の夏にも北海道で同様のワークショップを開いたのですが、大変好評でした。
http://ohkubo14.blog103.fc2.com/blog-entry-107.html

参加の上限が80名となっており、原則的には先着順ですので、関心をお持ちの方は是非早めのお申し込みをお薦めいたします。
対象は教師、福祉関係者、保護者と基本的にどなたでもOKです。

ジョー先生とは8月6日(土)に奈良県発達障害者支援センター「でぃあー」、8月8日(月)に徳島県教育委員会でもワークショップを行いますが、そちらはまた追ってお知らせします。




【2016/06/02 22:14】 | お知らせ
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超久しぶりの更新。

8月7日(金)に畿央大学現代教育研究所が主催する「学びを結ぶワークショップ」を開催します。

案内ページはこちら→クリック

私は、特別支援教育分野のワークショップ③「子供たちの多様性に応える『特別でない』支援教育について考える」というところを担当します。

参加費は無料。

午前と午後に同じプログラムをそれぞれ行いますので、ご都合の良い方へご参加いただけます。

私のワークショップへの参加条件は、「校種関係なしの教育関係者」なので、まあ教育に関係している方であればどなたでも結構です(^^;)

チラシ文よりコピペ。

「特別支援教育について考えるとき、私たちは「障害のある子供/障害のない子供」という 2 種類の子供がいるような錯覚に陥りがちです。しかし、子供は全て十人十色であり、それぞれが内容や程度の違う「学び方」や「困り感」を持ちます。そのような多様な集団を包括する「特別でない」支援教育の基礎となる行動や学習の仕組み、あるいは教室で実行できる具体策について一緒に考えましょう。」


ご参加、お待ちしております!

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【2015/06/12 09:28】 | お知らせ
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年明け、1月12日(月)に滋賀医科大学で行われる研修会のお知らせです。

滋賀医科大学の田中恒彦先生企画の「事例を通して学習理論の基礎から勉強し直そうぜ」という研修会です。

専修大学の澤幸祐先生からは、連合学習、古典的条件づけについて解説していただき、私の方からは応用行動分析学について解説させていただく予定です。

何となくの打ち合わせはしているのですが(まだ打ち合わせするのかな?)、ほとんどアドリブで何とかすることになると思うので、そのようなライブ感覚も楽しめればと思います(^^;)

講座名が「CBT実践家のための・・・」とありますが、私も澤先生も認知行動療法家ではありません。
なので、CBTをご専門にされている方はもちろんのこと、その他「行動」に関わる様々な現場に関わられている方にもお役立ていただける内容になるのではないかと思います。
(私個人としては、教育・福祉関係者の方にお越しいただければ嬉しいです)

参加費は無料で、学生さんの参加もOKです。


↓お申し込みはこれをクリックして行ってください。

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既に80名以上の参加希望者がおられるそうですが、多分、まだ大丈夫だと思います。

年明け、皆さまとお会いできることを楽しみにしております。



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【2014/12/24 08:47】 | お知らせ
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今年度の夏頃から、大阪府と和歌山県においてそれぞれ実施した連続6回の強度行動障害支援者研修を無事に先週終了することができました。

これまでずっと教育畑を中心に仕事をしてきた自分としては、福祉現場におけるシビアな実践をマネージメントできるのかどうかとても不安だったのですが、様々な方々からの支えがあり、至らない点が多々ありながらも何とか最低限の役割は果たすことができたかなと思っております。


ご協力いただいた方々、熱心にご参加いただいた受講者の方々にこの場をお借りして改めて御礼申し上げますm(_ _)m


改めてこの連続研修で大切にしてきたことを整理。

1.「問題行動の低減」を重視はするが最終ゴールにしない。最終ゴールは利用者さんのQOLの向上。
2.まずは知的障害や自閉症の特性に合わせた環境設定や関わり方(ユニバーサルな一次支援)を検討する
3.機能的アセスメントに基づいた行動支援計画を立案・実施する
4.実際の事例を扱い、記録を取って評価・修正する



以上、4点については研修が進むにつれて、受講者の皆さまに浸透してきた実感がありました。
「難しい難しい」と言われる(笑)ABAの原理や、Positive Behavior Supportのプロセスの基本的なエッセンスをしっかりと取り入れたつもりでおります。

これから、受講者の皆さまに記入をご協力いただいた様々な評価尺度やアンケート、あるいは作成していただいた支援計画の分析などから、さらに詳細に研修効果を評価していきたいと思います。


研修をやってみて感じた課題


1.研修の成果をいかに各事業所の中で実践に生かすか?
(各事業所における実践を支えるためのチームマネジメントに関する課題)
2.研修と研修の間における事例のサポート、研修後のフォローアップ
3.余暇支援に関するアイデア不足

1については、「受講された職員さんが、事業所に戻った後で孤立してしまう」という問題に対応する必要があります。
大変申し訳なかったのですが、周囲の「え?なにそれ?」、「なんでそんなことやらなあかんの?」、「ご褒美?お楽しみ?余計にこだわるやん?」といった声に対して、1人で立ち向かっていただいたような事例もありました。

これはなかなか外から介入できない課題なので難しいのですが、1事業所につき複数人の参加者を募るか、あるいは抜本的に施設管理者を巻き込んだ組織マネージメントに関する手を打つ必要があるかもしれません。
でもまあ、少しずつ少しずつ・・・。

2については徳島ABA研究会さんが使っておられるようなネット掲示板機能やメーリングリストなどを活用することを検討しています。
記録の管理などもできるグループウェアがあればいいんだけど、受講者の「コンピュータースキル」も考慮に入れなければなりませんからね・・・どうしよ・・・。

3については、何かデータベース化のようなことができればいいなあと考えています。
余暇のアイデアってゼロから考えるのって大変なんですよね。
みんな忙しくてきちんと遊べていないからでしょうか(^^;)
「余暇支援」は次年度以降さらに重視しようと考えています。

いずれにせよ、今年度最初の第一歩を確かに踏み出すことができました。
ホップ・ステップ・ジャンプとはなかなかいきませんが、それでも確実な一歩です。
これからさらに歩を進めていきたいと考えていますが、重要なことはゆっくりであっても方向を間違えないことです。

この研修で得られた種々のデータを分析し、受講者と対象となった利用者の皆さまから学びたいと思います。

関係者の皆さま、大変お疲れさまでした。
次年度以降もどうぞよろしくお願いいたします。



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【2014/12/16 18:28】 | 強度行動障害
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